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モジュール

「モジュール」は、『フォルクロア』を構成するシステムの一部(部品)ですが、交換が可能で、参加者たちの指向にあったモジュールを選ぶことが出来ます。わかり易い例で言えば、幾つかの汎用TRPGでは「背景設定」がモジュール化されており、ルールは共通で好きな背景設定を選んで遊ぶことができるようになっています。

『フォルクロア』では、「背景設定」の他にも「設定提案」「セッション」がモジュール化されています。

「アドオン」とも似ていますが、「アドオン」が採否自由なのに対して、「モジュール」は遊ぶために必要で、必ずどれかを採用しなければなりません。

背景設定

「背景設定」は、シナリオの舞台となる世界、どんな大陸や島があり、どんな国や組織があり、どのような技術や文化が発達しており、どんな人々や生き物が住んでいるのか、をマスタやプレイヤに提供するモジュールです。

背景設定を選ぶと、キャラクタの設定やシナリオがある程度限定されることになります。背景設定が現実世界に準じるものであれば、エルフや魔法使いといったキャラクタは許されないことになります。『指輪物語』のような世界であれば、電気で動作するような高度なテクノロジーは登場しないでしょう。持ち物に携帯電話を加えるなど論外です。

代わりに、背景設定は想像力の源泉となります。優れた背景設定は、読んでいるだけで次々と遊びたい物語やキャラクタの活躍シーンが浮かんできたりするものです。

設定提案

『フォルクロア』はナラティヴ指向のTRPGであり、プレイヤが物語に介入する方法として、キャラクタを介さずに直接シナリオに要素や変化を加えるための仕組みを持ちます。この仕組を「設定提案」と呼びます。

設定提案はモジュールの一種で、どのような手続きでシナリオに要素や変化を加えるかは、選択したモジュールに任されます。

代表的な方法としては、各プレイヤに配られるポイントを消費してシナリオに設定を追加する方法と、追加できる設定が書かれたカードなどをランダムに配り、その中からプレイヤが選んでシナリオに設定を適用する方法があります。

セッション

セッションモジュールは、セッションの運営方法と、〈ストーリーポイント〉などシナリオの扱いを定めるルールです。

コアシステムでは、〈ストーリーポイント〉の合計(〈達成値〉)が選択肢の〈難易度〉を上回ればその選択肢のとおりに物語が進む、ということになっていますが、上回らなければどうするのか、またプレイヤ達の間で意見が割れたらどうするのか、といった細かい点は決められていません。

それを運用可能なレベルで提供するのが「セッションモジュール」です。

アドオン

『フォルクロア』のコアシステムには、参加者で物語を作るのに必要最低限のルールが用意されています。これだけでも遊ぶことは可能ですが、更にルールや設定を追加することで慣れないプレイヤたちでも遊びやすくなったり、多様な物語を作れるようになったりします。こうした追加ルールなどを「アドオン」と呼びます。

「アドオン」には、「エクステンション」「ランダマイザ」「アダプタ」の3種類があります。

エクステンション

「エクステンション」は、『フォルクロア』のルール自体を変更したり拡張するアドオンです。

ランダマイザ

ランダマイザは、結果を不確定にするアドオンです。

ランダマイザの適用対象には、「プライズ」「ペナルティ」「オプション」「アクシデント」があります。コアルールでは、これらで何が起きるか、何を得られるかは固定されていますが、ランダマイザを適用した場合は、何が得られるかランダムになります。この時に使う、ランダムチャートやカードなどを提供するのがランダマイザのアドオンです。

ランダマイザを採用すると、プレイヤの想像の補助として使うことができ、なれないプレイヤたちの助けになったり、マンネリを防ぐことができます。

また、マスタにとってはは、いちいちプライズを考えるのでなくランダマイザに任せることでシナリオ作成の労力を軽減したり、アドリブでシーンを追加するときにとっさに使うことができます。

アダプタ

「アダプタ」は、『フォルクロア』に別のシステムの判定体系やデータを流用するためのアドオンです。『フォルクロア』と別のシステムを繋ぐ「アダプタ」というわけです。

コアルールでは、消費した〈ストーリーポイント〉がそのままシーンの〈達成値〉となりました。しかし、アダプタを導入すると、〈達成値〉を得るには〈ストーリーポイント〉を消費した上で、流用したシステムの能力値や技能での判定が必要になります。どのような判定を使い、その結果をどう〈達成値〉の獲得に結びつけるかを規定・変換するルールが「アダプタ」です。

例えば、マスタが指定した技能で判定を行い、成功すれば〈達成値〉1点、クリティカルなら2点。そして費やした〈ストーリーポイント〉回数だけ、この判定を行う、というのがシンプルなアダプタでしょう。

当然、流用するシステムごとにアダプタは用意する必要がありますし、一つのシステムについても、様々なアダプタがありえます。

アダプタのアドオンを適用すると、結果が判定の結果次第で約束されなくなり、プレイヤたちの計算した物語から外れていきます。代わりに、ゲーム性がいくばくか発生し、遊んでいるプレイヤたち自身にも先がどうなるかわからないスリルを味わうことができ、予定調和を脱した意外性のある物語が作られる可能性が出てきます。